RF

Views Of Distant Towns

デジタルとアコースティックを融合させた2枚のアルバムで高い評価を受けたマルチ奏者、RFことライアン・フランチェスコーニ。村上春樹の『ねじまき鳥クロニクル』にインスパイアされ作り上げられた本作は、多様な生楽器が奏でる静穏な音色と、繊細な輝きを放つエレクトロニクス、微かに漏れ聴こえる透明なハーモニーが柔らかに溶け合う、間違いなく彼の最高傑作。プレイボタンを押した瞬間から、心地良く吹き抜けるそよかぜのように優しく広がるサウンドスケープは、見慣れた風景を仄かに彩り、日常に埋もれかけた大切な存在に気付かせてくれるに違いない。

RF

Views Of Distant Towns

デジタルとアコースティックを融合させた2枚のアルバムで高い評価を受けたマルチ奏者、RFことライアン・フランチェスコーニ。村上春樹の『ねじまき鳥クロニクル』にインスパイアされ作り上げられた本作は、多様な生楽器が奏でる静穏な音色と、繊細な輝きを放つエレクトロニクス、微かに漏れ聴こえる透明なハーモニーが柔らかに溶け合う、間違いなく彼の最高傑作。プレイボタンを押した瞬間から、心地良く吹き抜けるそよかぜのように優しく広がるサウンドスケープは、見慣れた風景を仄かに彩り、日常に埋もれかけた大切な存在に気付かせてくれるに違いない。

MILTON NASCIMENTO

Minas

独自のミクスチャー文化を背景に生まれる音楽と、楽器のように鳴り響く歌声で、MPB時代を代表する一人として知られるミルトン・ナシメントが、75年に発表した本作は、そんな彼が山に囲まれた長閑な田園風景広がる故郷、ミナスジェライスへの想いを綴ったもの。懐かしい景色を思い浮かべ、絶えず続く自然の営みに改めて感謝するかのように、ミルトンのファルセット・ボイスと子供たちのコーラスが共鳴し合う、鳥肌が立つ程美しい①から、大地より生まれた力強くしなやかな風が吹き始める。

羅針盤

福音

メンバーの悲痛な死によって解散となってしまった今も、人々を魅了してやまない羅針盤の、奇跡的なまでに温かく純度の高い5thアルバム。山本精一の穏やかで曇りのない歌と、時代の流れに左右されず、いつまでも色褪せることのない普遍的なポップ・ミュージックが心の奥まで浸透していく。最後までじっくり聴き入ると、目に映るもの全てを愛しく感じるほどに、澄みきった気持ちが呼び起こされる。まるで空気のようにフィットする温柔な風が聴く者を包み込む、涙溢れる感動の一枚。

ALICE COLTRANE

Huntington Ashram Monastery

東洋思想を携え、流麗なハープを操りスピリチュアルな世界を描いた、アリス・コルトレーン。ラシッド・アリのドラムと、ロン・カーターのベースが抑制された演奏の中で奏でるグルーヴも素晴らしく、アリスの清らかなハープの美しさも一段と際立つ、ジョン・コルトレーンの死から2年後に録音された作品。ハープが生み出す透明な風が、その死に捧ぐ鎮魂歌のように大きな安らぎを与える。

COCOROSIE

Noah's Ark

長い間離れ離れに暮らしてきたビアンカとシエラのキャサディ姉妹が、パリで結束し誕生したココロージーが誘う、奇妙なノスタルジーに包まれた白昼夢のような世界。ホテルの部屋や納屋、彼女たちの家の中などで録音された一枚は、生楽器、環境音、テープなど様々な素材から生み出される脆く儚げな旋律に、二人の無垢で歪な歌声が寄り添い、夢と現実の間を彷徨う幻想的な風を生む。

ANDREW BIRD

Armchair Apocrypha

魔法のかかったような美しい口笛、伸びやかなバイオリンの音色。それらが穏やかな歌声で紡ぐ幸福なメロディと重なり、目の前の風景に温かに溶けていく。シカゴのSSW/マルチ楽器奏者、アンドリュー・バードが、ドッシュ名義などで知られるマーティン・ドッシュ全面参加のもとに完成させた最高のポップ・アルバムは、羽を広げた鳥たちを彼方へと運び、軽やかに舞い上がらせる気流のよう。

TAYLOR DEUPREE & CHRISTOPHER WILLITS

Mujo

NYの12Kを主宰するテイラー・デュプリーと、ギターを使ったメロディアスな作品で人気のクリストファー・ウィリッツが、『無常』をテーマにコラボレートした本作。細かに埋め込まれた清涼感ある電子音、温もりを湛えた楽器音がハーモニックに掛け合い、慎ましくたおやかな旋律と、乱反射するように煌く音のかけらを生む。心地良く肌を撫でる、涼やかでニュートラルな風が吹く一枚。

MAKER

Shooting The Breeze

シカゴのアンダーグラウンド・ヒップホップ・レーベル=ガラパゴス4から、トラックメイカー/プロデューサーとして活動するメイカーが発表した大傑作ソロ・アルバム。『生活に溶け込む音楽』をコンセプトに、多様なジャンルを横断し、それらを絶妙に混ぜ合わせた無国籍な空気を漂わす良質なインスト・トラックが、いつもとどこか違う匂いや湿度を孕んだ風を日常の中に緩やかに運ぶ。

BRIAN ENO

Discreet Music

『環境音楽』という言葉を広く認識させたブライアン・イーノが、自身のレーベルから発表した、彼の考えるアンビエント・ミュージックを世に示した記念碑的な一枚。渺茫とした新たな地平を浮かび上がらせるT-1や、パッヘルベルのカノンのループが、恐ろしく引き延ばされ、解体され、均質化していくT-2など、風がゆっくりと旋回しながら空に溶けていくような作品に息を呑む。